2010年2月9日火曜日

「緊急発信」民主党の命運も尽きた・・・

二月八日夜、小沢幹事長は総理との会談後の記者会見で「幹事長続投」を表明した。この発表を聞いた国民の大部分が唖然としたはずである。理由は、二人の政治資金疑惑に対する姿勢にある。総理は、政治資金報告書の虚偽記載で秘書を解雇し税金の未納分を後払い、幹事長は秘書三人が起訴されて公判待ち、本人は「嫌疑不十分」で不起訴、とはいえ二度にわたって検察から事情聴取をされている。その上での続投表明である。

 そこには、お二人の「道義的責任」のかけらも感じられない。

 幹事長への国民の疑惑と不信は、(1) 有罪で受刑中の建設会社幹部が贈賄を告白している、(2) 三度にわたる新党設立と解党時、累計20億円とも推定される「政党助成金」の処理が不明である、(3)10億円をこえる幹事長個人名義、13件の不動産の存在、(4)現在起訴中の三人の秘書は、誰のために虚偽記載をしなければならなかったのか? (5) メディアの世論調査で「辞任すべき」が70%前後、内閣不支持が支持率を上回り、(6)メディアは、小沢疑惑と民主党政権存続についての報道で沸き返るに到った。これらの疑惑と不信と大騒動を抱えたままの幹事長職の続投決定である。

  幹事長にはこれ以外にも重大な問題がある。それは、北京訪問時に「自分は人民解放軍の参謀長である」と胡主席の歓心を買い、習副主席の天皇表敬時の「天皇の政治利用」とも思われる会見強要と宮内庁長官への食言、韓国訪問時、「竹島不法占拠」問題には一言も触れずに、天皇訪韓や天皇家に朝鮮半島人の血液が流れていると迎合としか思えない発言した上に、永住外国人参政権の問題に触れるなど、日本の国会議員としてあるまじき発言を繰り返してきた。 

 鳩山総理は、これだけ多くの問題を抱えている幹事長を続投させた。その上、良識があるはずの民主党党員からは、ごく一部を除き何ら批判の声が一切聞こえてこない。

 日本人の常識として、「部下の責任」は上司が負い、部下を庇うのが本来の姿であり、男の美徳でもある。ひと昔前までは、「誠」を持つ大和武士は部下の犯した罪を恥じて切腹したものであった。それを、秘書三人の行為を「知らなかった」と責任転嫁をして罪を逃れる浅ましい姿には、政治家としての資質を疑わせるものであり、人間として卑怯極まりない恥ずべき行為である。

小沢一郎民主党幹事長は、政治家としてよりも人間として、これらの疑惑にたいする「説明責任」と「道義的責任」を如何に考えているのか、この説明は政権与党の幹事長職にある者の責務である。その責務を果たさなくて良いと考えている理由があるのなら知りたいと思っているのは小筆だけではないであろう。

 検察の小沢追及は必ず継続されるものと信じている、それこそが「日本の正義」だからである。しかしその前に、日本国民が小沢疑惑と民主党の姿勢、それにも増して鳩山内閣の存続に審判を下すはずである。

今回は「緊急発信」につき、「教育再生」―(2) は、次回にします。  

1 件のコメント:

  1.  日本の教育問題についての鋭い賢察を拝読し、同感です。  今日も子どもへの虐待で不幸な事故が起き千葉県で7歳の児童が命を落としました。
     あってはならないことが日常茶飯事に起きている日本社会は正に日本の将来を預かる政治のトップが平気で不正な資金運用やごまかしをしているからで、これでは日本は良くなるはずがありません。
     小沢さんのために口をつむぎ、すべてを背負った石川議員が民主党を離党し、これで終わりにすることは竹下議員の時の青木議員の自殺とか、数々のスキャンダルな尻拭いの歴史が繰り返されているだけで懲りない面々がぬくぬくとしていることに大いに半鐘を鳴らす貴兄の思いを多くの方に届けたいものです。

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